2006年7月24日月曜日

山中湖:バス釣り一念発起


バス釣り道具をそろえたぞ! 散人は、断固「バス釣り道」に専念する、と今日ここで宣言。



散人は、自慢じゃないが生まれてかたこの方、釣りはやったことはない。指導者に恵まれなかったこともある。アメリカでは父親の役目とは息子に釣りと狩猟を教えることだと書いてあるのを読んだこともあるが、日本では事情が違う。散人の父親はとても釣りなどやる余裕がない一生懸命生活を送ってきた人なのだ。だから散人は小さいときに誰も釣りを教えてくれなかったので釣りというゲームを知らずに人生を送ってきた。それを不満だとは一切思わなかった。幸田露伴なんかの文章に江戸趣味人の釣り三昧生活の記述があるが、正直「あんたらサムライは、え〜身分だったな〜」と嫌悪感すら感じたものだ。ところがこの歳になって、考えを変えた。

考えを変えさせられたのは、この本である:

誤釣生活—バス釣りは、おもつらい (単行本) 
糸井 重里 


なんでこんな本を読んだのかというと、先の週末に釣りキチガイのある人が来るかも知れないというので釣りの本を読んだもの。いわば不純な動機による読書。でも、これがメッポウ面白かったのである。「釣り」というものに対する散人の長年の偏見を払拭したのであった。

糸井重里は言う「釣りを知ればボウズ(釣れないこと)はない!」と。バス釣りは「自然との調和を楽しむもの」というような軟弱な東洋哲学的な時間つぶしではなく、まさに「アメリカ資本主義そのもの」であり、「努力すれば、それだけの結果があるスポーツ」なのであると。定石をいかにたくさん研究し練習するかが勝負だという。「バスは世界で一番その生態が研究され尽くしている魚である」とも。う〜ん、散人の受験勉強型ガリ勉本能が、俄然として目覚めてきたのである。勉強・プラクティスをすれば、その分だけの結果が出せる! なんたるうれしい魅惑的な言葉であるか!

で、けさ山中湖ヨットハーバーのオーナーに、バズ釣りをしてみたいといってみた。ヨットハーバーの桟橋で釣っていいという(メンバーからは桟橋使用料はとらないだって)。釣り道具屋(センターフィールド)も紹介してくれた。行ってみると妙齢の店主の奥様がひとり。亭主は留守なので、釣り具選定の指導は出来ないが亭主が帰るまで私のロッドで遊んでいてくださいと上等(らしい)ロッドとルアーを貸してくれた。ルアーの飛ばしかたの指導をしてくれたが、なかなか難しい。夕方まで練習したが、ついにまともに飛ばなかった。糸が絡まるだけ。

夕刻、ハーバーマスターが釣具屋に送ってくれたが、彼は釣具屋の主人に曰く「一番安いので良いよ」と。俺が桟橋で悪戦苦闘しているのを見て気の毒に思ってのことだと、勝手に邪推する。そうなると意地になって、帰ってきた若い釣り道具屋主人と奥様に見栄を張ってそれなりの道具をそろえる。エライ大散財。

大散財をした以上、後には退けない。明日から「バス釣り道」を極めると、固い決意。

俺が釣り竿を担いで道を歩いているのを見た山中湖不動産(株)の家族(お父さんと奥さんと娘さん)と立ち話。バス・ルアーは沖から岸に向かって投げるのがいいと。ヨットを出して、沖でアンカリングしてバスを攻めるのがいいのか。バス道はなかなか奥が深いらしい。やるぞ!

さらに道を歩いていると「橋本さんじゃないですか?」とかっこいい若い人が声をかけてくれた。レイクサイドキャビンのオーナーだという。昔の散人の紹介文を読んだお客さんがやって來たという。

山中湖にいると、いろいろ若い人とコンタクトが増えて、老人はただうれしい。今日は散人の「バス釣り一念発起記念日」。


Posted: Mon - July 24, 2006 at 08:51 PM   Letter from Yochomachi   山中湖   Previous   Next  Comments (2)

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